ヤード事業者への土地賃貸について 追記あり
今回は、ヤード事業者への土地賃貸について書いてみようと思います。
令和5年9月定例県議会でヤード問題について規制する条例が可決されました。
新規は勿論、既存事業者に対しても許可の取得を義務付けるそうです。
ヤード問題とは
ヤードとは、ざっくり言うと主に金属の板で敷地をぐるっと囲い、
中で金属解体などを行っている事業所の事です。
それ自体は問題でなく、殆どは適正に利用している事業者だと思います。
県HPによると県内に金属スクラップヤード等が332確認されているそうです。
自動車ヤードを含めると倍くらいになり、
実際、千葉県内を車で走っていると良く見かけます。
盗難車の解体や不法滞在外国人の就労など、
ヤードが犯罪の温床になっている実態が問題になっています。
条例による規制
この問題に対応するため平成27年4月に「千葉県特定自動車部品のヤード内保管等の適正化に関する条例(略称:自動車ヤード条例)」が施行されました。
そして今回、適用外だった金属スクラップヤード等を規制する条例として、「千葉県特定再生資源屋外保管業の規制に関する条例(通称:金属スクラップヤード等規制条例)」が制定されました。
この条例は令和6年4月1日から施行となっています。
土地所有者については、第四条に責務が記載されています。
該当しそうな土地所有者様は知っておいた方が良いと思います。
(土地所有者等の責務)
第四条 土地の所有者又は土地を使用収益する権原を有する者は、特定再生資源屋外保管業を行おうとする者に対し土地を提供しようとするときは、当該者が保管物の崩落等を未然に防止するとともに、特定再生資源屋外保管業により生活環境の保全上の支障が生じないようにしていることを確認し、これらが確認できない場合には、当該土地を提供することのないよう努めなければならない。千葉県ホームページより引用
(確認について県に質問中です。回答がありましたら後日追記しようと思います。)
追記
【 「適正に事業を行うことができるか確認する」とは、具体的には、条例第4条に規定するように、特定再生資源屋外保管事業場からの保管物の崩落、特定再生資源屋外保管事業場における火災の発生等を未然に防止すること、特定再生資源屋外保管業により生活環境の保全上の支障が生じないようにしていることについて、事業者が適切に取り組むことを確認するよう求めるものです。
確認の方法としては、事業者に対し、崩落のおそれがないよう適切な囲いを設置する予定であるかなど、条例に規定する各基準をどのように遵守するかについて、事業の計画書や、設置しようとしている事業場の図面の提出を求め、説明を受けるなどの方法が望ましいものと考えます。
引き続き、本条例への御理解・御協力をお願いいたします。】
所有者は基準の遵守についてエビデンスを確認するようにとのことでしょうか。
努力義務とは言え、確認した記録は必ず残すべきだと思います。
まとめ
千葉県民にとっては身近なヤード問題。
条例によって安全と生活環境が守られるのは千葉県民としては好ましいことです。
とはいえ規制が増えると当事者は対応が大変です。
土地を貸す側にしても、事業(賃貸)を行う以上は知らなかったでは通用しません。
不動産を扱うときはその取引に詳しい不動産屋さんに相談してくださいね。