賃貸実務 テナント保険について

こんにちは。

今朝の雨と風はすごかったですね。

今回はそんな暴風雨とも関係のある、貸店舗や貸事務所などのテナント保険について書きました。

 

火災保険はビル所有者が加入しているんじゃ?

 

店舗の火災保険。

火災保険というと建物に掛けるもので建物の所有者が加入しているから必要ないのでは?

という方が、時々います。

もちろん、建物への火災保険は所有者さんが掛けています。

ではなぜテナント側で加入が求められるのか?

それは、火災保険と言っても目的としているものが違うからです。

 

テナントの火災保険とは

 

①設備・備品等の補償

テナントが設置した設備や備品の為の保険です。

②施設賠償責任保険

店舗などで業務を起因とし他人へ損害を発生させて賠償責任を負ったときの保険です。

③借家人賠償保険

借主が貸室に損害を与え、貸主へ賠償責任を負った場合の保険です。

他にも要望で特約を付ける場合がありますが、主に上記三つを担保するために加入していただく保険です。

 

保険の内容や具体的な例は省かせていただきますが、貸店舗や貸事務所から発生するであろう損害を担保するように設計されています。

 

火災保険に入らないと?

 

保険はイザという時のためのものですので、何も起きなければ使う機会がありません。

また、損害を全て自費で賄える資力とそのつもりがあれば、必要ないのかも知れません。

ですが、一般的な賃貸借契約では保険への加入が約条に記載されています。

ですので加入を約束事として契約したのであれば加入しなければ契約違反になってしまいます。

 

ただし、少し注意点があります。

保険は自由に設計できるもので、貸す側から指定することはできません。

業種や使う設備で設定すべき金額が変わるのですから、テナント募集の時点で金額や内容まで指定することは無理があります。

それにもかかわらず、確定した金額の保険商品を指定している業者を見かけますが、それについては申込みの際にぜひ交渉してみてください。

借りる建物への賠償金額と自分の店舗と営業にかかる賠償金額を担保できれば良いのですから、必要以上に高い保険に加入する必要はないと思います。

当社では保険は指定していません。どこの保険会社でも結構ですし、特にあてがない方には、ヒアリングの上当社の取り扱いの中から適当なものを選んでいただいています。

 

あまりにも使わないので忘れがちですが

 

今朝のような暴風雨では、何か損害を受けた方もいらっしゃったのではないでしょうか?

居住用も事業用も賃貸の入居者向け保険では『風災や外部からの物体の飛来など』は対象になっていると思います。

ただし適用されるか不可となるかはケースによって様々です。

意外に、こんなことでも出るの?ってこともありますし、その逆のことも有ります。

何か壊れたり過って損害を与えてしまったときには、賃貸用保険のことを思い出してみてください。

因みに、保険事故の問い合わせに対して代理店の不動産屋さんは受け付けはできても、保険金については答えられないことになっています。

保険のコンプライアンス上のことですので、なにとぞご理解をお願いします。

 

 

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